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聖書釈義の為に有益な検索ソフトなどのツールを紹介します。
ティンデル聖書学研究所のホームページ等にある聖書研究のための有益な情報を簡単な説明を付けて紹介します。

(2014年9月11日 更新)


  聖書を読むためのサイト “STEP”

  Tyndale Toolbar

  ティンデル図書館について



聖書を読むためのサイト “STEP”


英国ケンブリッジにある「ティンデル聖書学研究所」のプロジェクトSTEP (=Scripture Tools for Every Person) は、インターネットに繋ぐことができれば、誰でもが使える聖書を読むためのサイト(   http://www.stepbible.org/ )です。アッコーダンスのような専門的なソフトのような細かい機能はありませんが、ある程度の早さで、原文と取り組みながら聖書を読み進めていくうえで、とても役に立つサイトです。先頃Ver.2に更新されましたが、インターフェースも改善され、使いやすくなりました。残念なのは、日本語聖書がないことと、メニューやヘルプが今のところ日本語化されていないことでしょう。今回、使い方の概略をご案内することといたしました。以下のリンクをクリックしていただくと、それぞれPDFが開きます。


  STEPの使い方 1   何ができるか

  STEPの使い方 2_1  各機能の紹介: (1) 聖書本文の表示と比較

  STEPの使い方 2_2  各機能の紹介: (2) 調べる 1) 辞書機能較

  STEPの使い方 2_3  各機能の紹介: (2) 調べる 2) 検索機能

  STEPの使い方 2_4  各機能の紹介: (2) 調べる 3) Advanced Search

  STEPの使い方 3   基本的な設定

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Tyndale Toolbar

2012年7月28日更新: 「(3)いろいろな機能」- 「 c) 辞書を使う」を追加。

Tyndale House(ティンデル聖書学研究所)のサイトには、非常に多くの情報があります。それだけに必要なページにアクセスするのには若干の手間がかかります。

しかし、今回とりあげるTyndale Toolbarを、お使いのブラウザにインストールすれば、用意されている情報をより簡単に利用できます。今回はインストールの概略についてご説明します。これを使うことができるブラウザーは Internet Explorer(Windows)、Firefox、Safari、Google Chrome ですが、Safariの新しいヴァージョン(5.1以降)では使えません。その場合、Macユーザーは FireFox または Google Chrome をお使いください。(2012年5月現在)


(1)インストール

まず、ツールバーの案内があるページに行きます。(  こちらです)インストールはいたって簡単です。[[Tyndale House ”Click to Install”]] をクリックすると、お使いのブラウザーにあったヴァージョンのダウンロードが始まります。途中いくつかの警告(セキュリティーの警告、やソフトウエアの実行等)が出る場合は、いずれも「実行」ないし「許可」をクリックしてください。ブラウザーの再起動を求めるメッセージが出た場合は、そのようにしてください。これだけでお使いのブラウザーの上部にTyndale Toolbarが追加されます。


(2)ツールバーの概略

表示されているツールの概略をまず、ご紹介しましょう。

一番左には、TyndaleHouseのマークがついたボタンがあります。ここでは、ツールバー自体の設定などができます。

その右の入力できる窓は、各種の辞書を利用するためのものです。ヘブル語やギリシャ語をはじめ仏英や独英の辞書もあります。

その右は、書籍や論文を捜すためのものです。タイトルの一部や、著者の姓から捜せます。捜すためのデータベースもいくつも用意されています。

その次にあるのは聖書本文を表示させるためのものです。 ヘブル語、ギリシャ語本文はじめ、10種類以上の英訳聖書から選べるようになっています。

その右に「More」とあります。ここには、Tyndale Houseの有用なページや、外部の有用なサイトへのリンクが数多く含まれています。ここではすべてを紹介できませんが、教会の学びなどで便利と思われるのを、ここで一つだけ、ご紹介しておきます。Moreの中にPreaching + Teachingというメニューがあります。その中に、さまざまな写真や絵を掲載しているサイトへのリンクがあります。Holy Land Photos、Bible Picture Gallery、Bible Places photosがそれです。無料で使えるものも多くありますので、お役に立つことと思います。


(3)いろいろな機能

以下では、ToolBarから使える様々な機能のうち、主なものを紹介していきます。内容は順次追加更新していきます。


 a) 聖書の原文や、各種翻訳を読む

Toolbarをインストールすると右側の方に以下のような小さなウィンドウが表示されます。聖書の原文や、各種翻訳を読むためには、基本的にはこれを利用します。

TyndaleToolbarParts1
左側に聖書箇所が表示されています(ここではGenesis)が、ここをクリックすると聖書箇所を選ぶことができます。

右側のBiblesとあるところをクリックすると、TyndaleToolbarParts2左にあるようなメニューが出てきます。Interlinearが一番上にあります。その下がヘブル語、次がギリシャ語、さらに英訳聖書が続き、いちばん下の方にはタルグムやペシッタもあります。このメニューから希望のものを選び、Goのボタンを押すと、対応した聖書本文が表示されます。(外部サイトへのリンクです)

ヘブル語、ギリシャ語に関しては、表示されたサイトで、本文の種類を選べますので、かなり便利かと思います。英訳は13種類が上げられています。

また、このメニューに直接表示されてはいませんが、ヘブル語、ギリシャ語のサイト(同じサイトです)ではスペイン語、ドイツ語、ロシア語、アラビア語訳、中国語訳(繁体字版、簡体字版)も用意されています。

もし、これ以外の翻訳や原文でもこれ以外のサイトを見たい場合には、以下の方法があります。

上に示したウィンドウの右側に”More..”という項目があります。そこをクリックすると“70+ English Translations”,“Greek + Hebrew Bibles”,“Ancient Bible Versions”などが表示されます。ここから70種以上の英訳聖書をはじめとし、上で見た以外のサイトにある各種原文や、古代語訳をみることができます。なお、リンク先での機能の説明は省いていますが、それぞれのサイトで便利な機能や有用なリンクもありますので、試していただければと思います。

(なお、"More..."以下のリンクには、わずかですが、有料の登録が必要となるサイトも含まれています。)


 b) 論文や書籍の検索

ToolBarには、聖書学関連の論文や書籍を検索するための機能もあります。ToolBarのバージョンアップのたびに、この機能はより使いやすく強力なものになってきています。今回は、この機能の概略とTyndaleが案内してくれている、文献検索の情報について、紹介します。

・ ToolBarの検索機能について

この記事の上にある「a) 聖書の原文や、各種翻訳を読む」で紹介した小さなウィンドウの右側に以下のような小ウィンドウがあります。論文や書籍の検索をするにはこれを使います。

TyndaleToolbarParts3
一番左の“Significant Title words”とあるところに、探したい論文や書籍のタイトルの一部、またはキーワードになる語を入力します。その右の“Surname (optional)”とあるところには、著者の名前を入力します(名前の一部だけで大丈夫です)。どちらか一方に入力するだけで探せます。もちろん、両方に入力すれば、絞り込んだ検索ができます。

次に一番右の"Bibliography"とあるところをクリックします。TyndaleToolbarParts4左にあるようなメニューが出ます。ここでどのような種類の検索をするか選ぶことができます。探す範囲は三つに分けられています。論文(Articles:)、ネット上で見ることの出来る書籍(WebBooks:)、図書館(Libraries:)です。それぞれにいくつかの選択肢が表示されています。ここで探す範囲を選び、その右にある[Go]のボタンをクリックすると、検索が行われます。

この検索では、これまでに発行された学術誌に掲載された論文や書籍について、Tyndaleが作成しているデータベースだけでなく、外部のさまざまなデータベースも使って検索が行われますので、非常に強力です。また、現在は手に入れるのが困難な文献でも、ネット上に公開されていれば、それを見ることもできます。新刊書に関しては購入の参考とすることもできます。以下では、この検索の中からいくつかの特に役に立つと思われることを紹介します。

・ 論文の検索に関して

検索範囲のArticles:にONLINEというメニューがあります。これはネット上で公開されている340以上の学術誌を対象とし、無料で公開されている論文の検索を行えるものです(Googleの検索機能をカスタマイズしたもの)。題名や著者はもちろんですが、本文までが検索対象となっています。無料で公開されてるものが対象ですので、ここで見つかった論文は、すぐに読むことが出来るのでとても助かります。

・ 書籍の検索に関して

 ここでは検索範囲のLibraries:にあるTyncatとWebBooks:にあるGooglEbを紹介します。
 メニューとは逆順になりますが、まずTyncatです。

TyndaleToolbarParts5

これはTyndaleが作成している書籍カタログです。ここで特徴的なのは書誌情報以外のリンクや価格の情報まであることです。検索した書籍について画面の左側には、“Read Online”という項目にGoogle, Amazonへのリンクがあります。このリンクをたどると書籍によっては中身の一部まで見ることができます。また、画面右側には、価格情報が掲載されています。

WebBooks:にあるGoogleEbは、GoogleBooksを対象とした検索です。Googleは多くの書籍をネット上で見ることが出来るようにしています。新刊についてはすべてではありませんが、かなりの部分を見ることが出来ますので、購入の参考になりますし、場合によっては、公開されている部分だけで十分な場合もあります。

また著作権の切れている注解書や神学書などについては、一冊まるまる公開されています。Googleのアカウント(無料)を持っていれば、ダウンロードすることができます。

ここまで、ToolBarから利用できる検索機能の一部を紹介してきましたが、できることのほんの一部です。ここで紹介している内容はTyndaleのホームページ内にあるTyndaleTechというブログ形式の案内の中の  “Finding and reading online books & periodicals”にさらに詳しく書かれています。さらにお知りになりたい方は、ぜひご参照ください。

最後に、ToolBar以外の情報になりますが、  “Finding and reading online books & periodicals”で紹介されている情報を一つ紹介します。そこには“Specialist lists”という項目があり、いくつかの特定の目的のもとに作成されたリンクが掲載されています。Tyndale以外のサイトへのリンクですが、その中で  “Biblical Commentaries Online”というサイトは、無料で利用できる注解書等のリンク集です。GoogleBooksで利用できるものの紹介も多く含まれています。新しいものはわずかですが、古典的なものを探すときには、とても便利です。


 c) 辞書を使う

ToolBarには3つの小さなウィンドウがあります。これまでに、その内の二つを紹介してきました。最初に「a) 聖書の原文や、各種翻訳を読む」として一番右を次に「b) 論文や書籍の検索」として真ん中のものについて紹介しました。今回は一番左にあるウィンドウで何ができるかをご紹介します。

一番左のウィンドウは下のように表示されているはずです。

TyndaleToolbarParts6
右側の“Translate”の右にある▼をクリックしますとTyndaleToolbarParts7左のようなメニューが表示されます。ここに表示されていますように、ここから各種辞書を利用できます。

普段は紙の辞書を使っていらっしゃる方でも、紙の辞書はいつも携帯できる訳ではありません。また、たまにしか使わない辞書の場合、高価で買うのをためらう場合もあるかもしれません。そんな時に便利なのが、ここで提供されている辞書機能です。また、普段自分が使っている以外の辞書を見たいときにも便利です。

このメニューにあるように、対象となる言語はギリシャ語、ヘブル語、ラテン語、コプト語、シリア語、アッカド語、アラビア語および、フランス語以下の現代語です。(いずれも英語への辞書です)


また、ここで各言語で利用できる辞書を以下にまとめておきます。

言語辞書備考
ギリシャ語 Henry George Liddell, Robert Scott, A Greek-English Lexicon *1
ヘブル語 Jastrow's Rabbinic Hebrew & Aramaic Dictionary
Gesenius' Biblical Hebrew & Aramaic Dictionary
ラテン語 Latin Dictionary and Grammar Aid *2
コプト語 Crum's Coptic Dictionary
シリア語 Payne-Smith's Syriac Dictionary
アッカド語 Akkadian Dictionary *3
アラビア語 Lane's 8-Volume Arabic Lexicon

  *1 外部サイトPerseus Digital Libraryによるサービスを利用
  *2 外部サイトUniversity of Notre Dameによるサービスを利用
  *3 外部サイトAssociation Assyrophile de Franceによるサービスを利用

具体的な使用方法を以下にあげておきます。

現代語の辞書を使うならば、小ウィンドウに直接入力すればよいのですが、ここで検索対象とする言語の場合は、以下にご紹介する方法が簡単です。(ただし、ギリシャ語の場合は少しだけ違いがありますので、最後にその部分を説明します)

まず辞書のメニューでヘブル語を選択します。そして、そこをクリックします。すると以下のような画面に変わります。

TyndaleToolbarParts8

(上の画像をクリックすると別画面で大きな画像が開きます)

これはTyndaleが提供している“2LetterLookup”のページです。左側にヘブル文字のアルファベットが並んでいますが、調べたい語の最初から2文字以上をそこでクリックしてください。クリックするたびに“Word starts with:”のウィンドウに文字が入力されていきます。2文字入力したところで、自動的に検索が始まります。(2文字では検索結果があまりにも多くなる場合は、3文字目が必要とのメッセージがでます)検索結果は、一覧表示され大まかな意味が表示されます。

その中で自分の調べたい語をクリックすると、意味が下の図のように簡単に表示されます。

TyndaleToolbarParts9

(上の画像をクリックすると別画面で大きな画像が開きます)

さらに詳しく見たい場合は、“Full Lexicon entry:”にある辞書の名前( TyndaleToolbarParts10 で囲んだ部分)をクリックしてください。辞書の該当ページが表示されます。

この機能は、外部サイト*2, *3を利用しているのを含め、他の言語でも同様に使えます。ただし、言語によってはフォントのインストールが必要な場合もあります。その場合、左側の入力文字の一覧の下にダウンロードの表示がありますので、そこをクリックし、ガイドに従ってインストールしてください。

ギリシャ語の場合は、直接外部サイトへリンクしていますので、TyndaleToolbarParts11ギリシャ語を選択しクリックしても“2LetterLookup”の画面になりません。何か他の言語を選択し、一度“2LetterLookup”の画面にしてから、左の図にあるように左側メニュー上の方にある言語選択のところ(Languageとあるところです)をギリシャ語[Greek (OT & NT)]にすると他言語と同様に使えます。

説明が分かりづらいところもあると思いますが、ぜひ試してみてください。

今回紹介した、この辞書機能と先にa)で紹介した聖書を原文で読む機能を組み合わせて使えば、インターネットにつなげられるなら、特別なソフトがない場合でも、原文で聖書を読むことができます。
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ティンデル図書館について


  ティンデル聖書学研究所 (Tyndale House) のホームページからいくつかの有益な情報をご紹介します。


(1)図書検索

先日、ティンデル研究所から送られてきたニュース・レターに書かれていたことです。オランダの旧約学者がエレミヤ書46章のリサーチのためこの研究所に来て、過去200年間に出版された資料の内、見つからなかったのは二つの短い論文だけだったということです。実質、必要な情報のすべてが備わっていると言って良いでしょう。図書館ではこの二つの論文もすぐに購入する予定だそうです。図書検索は  こちらです。

ティンデル研究所は、図書資料が揃っているだけでなく、すぐに使えるところです。本は図書館から持ち出せないので、すべての本が館内にあるはずです。即ち、50程あるカレル(個人に宛がわれた専用机。LANケーブルで、そこに居ながらにして図書検索や、WEBリサーチができ、プリンターに繋ぐことも出来る。)のどこかにあるわけです。なければ司書室に何らかの理由で留められています。その本を自分のカレルに持ってきたければ、先に借りている人にカードで自分の机番号を知らせて本を移動することも出来ます。ですから、今どの机にあるかが追跡できるのです。また、朝のコーヒータイムや午後のティータイムの時に、その本を使っている研究者からその本についての感想や意見も聞くことが出来ます。


(2)Link情報

研究所のサイトの中にあるいくつかの必見のページを紹介しましょう。まず、  ここからアレッポ写本やシナイ写本のサイトに行くことが出来ます。聖書と古代オリエントに関するサイトへのリンク集は  ここにあります。  こちらには、100以上の英訳聖書がリストアップされています。

  Tyndale Toolbarを自分のブラウザーにインストールしますと、聖書や翻訳、辞書等の聖書研究に関する情報を手繰りやすくなります。その他、アコーダンス、バイブルワークス、Online Bible等の聖書検索ソフトの比較が  こちらにあります。


(3)オンラインで使える辞書類

ヘブル語、アラム語、シリア語やアラビア語の辞書が  こちらから無料で使用できます。

いろいろと工夫をすれば必要な情報にたどり着くことが出来ます。祈りつつ、検索することをおすすめいたします。
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